2012/07/04

久し振りに怪奇小説を読んでみる

30年振り(?)くらいに創元推理文庫の「怪奇小説傑作集」をランダムに読み始めたのですが、アメリカの作家ラヴクラフトの『ダンウィッチの怪』を読み進めているうちに、リドリー スコットの『プロメテウス』を思い出してきてしまいました。 どこが、って言われると説明し難いのですが、似ている点が色々あるような気がします。

怪奇小説と言っても、ラヴクラフトの場合は幽霊モノではなく、怪物モノ(と言ってもSFとはちょっと違う宇宙感)なので、好き嫌いが分かれるところですが、若い頃は結構はまって読んでいたものの、今読むと、ちょっと........って感じで読めないかなぁ。 若い時に読んでて良かったです。

ウェールズ出身のアーサー マッケンも若い頃好きな作家のひとりでしたが、『パンの大神』を今あらためて読むと、女性虐待としか思えないような話しも出て来て、正直なところDisturbingです。 彼が現代の読書家に受けないのは理解出来るところです。 今の時代、彼の時代錯誤的感覚に違和感を感じる人は多いと思います。 

そういう意味では、イギリス人のMRジェームスやブラックウッドは、今でも違和感を殆ど感じせずに読めるホラー小説のメインストリームでしょう。 安心して読めるというか、普遍的。 余りオタクっぽくなく、自己満足の世界観をこねずに、単純に読者中心の小説を書いているという感じがします。

ひとつ確実なことは、推理小説は通勤電車の中で読むにはぴったりですが、怪奇小説は通勤電車の中で読むに相応しい本とは言えません。 と言うか、読むべきではないですね。 夜寝る前とかに読むのが一番です。




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