スピルバーグは好きな映画監督ではないのですが、巷の評判は高いし、ガーディアン紙でも脅威の5星が付いていたので、ほぼ間違いなくいい映画だと期待して観に行って来ました。 ガーディアンに限らず、タイムズや他の雑誌でも、この映画に対するクリティックの評価が高いので、嫌でも期待は高まってしまいました。 ただ、観る前日に見たイブニング・スタンダード紙では3星だったので、「へ、何これ?」って思っていたのですが...........。
さて、映画の方はと言うと....、何となく冴えない始まり方。
正直なところ、アメリカの歴史・地理に疎い私には、フォローするのが大変でした.....。 しかも政治用語も一杯出てくるし、慣れないアメリカンアクセント。
それにしてもですね、まあ、ダニエル・デイ・ルイスの演技は別にしても、リンカーンという人物を「いい」人物・政治家に描こうとし過ぎて、リアリティーさに欠けてました。 全てが One dimentional で薄っぺらさが目立ちます。 まあ、短い期間の話しなので、無理はあったと思いますが、それがマイナス要因となって、説得力も無ければ、見終わった後の感動も一切なし。
後半でリンカーンが最後の(?)バトルとなった地へ馬で慰問へ行くのですが、戦死した兵士の死体群が全く死体らしくなくて(死体の顔がやけに生き生きしてるじゃない)、これはいくらなんでもリアリティーさに欠けているんじゃないのって思ってしまいました。
個人的には、スピルバーグの映画の中でも駄作だと思います。 これだったら「プライベート・ライアン」や「シンドラーズ・リスト」の方が全然いいです。
やっぱりクリティックを信用するべきではないですね。 何度クリティックに騙されたら気が済むのか、自分でも呆れてしまいますが......。
この映画がアカデミー賞を取れるか? まあ、スピルバーグという不滅の名前と、アメリカの偉大なる政治家の映画という2点だけで、取れるかも.......。
そうそう、自宅へ帰ってからWiki でリンカーンを調べたところ、日本語の方ではアメリカンインディアンに対する差別が酷かったという話が書かれていたのですが、英語版には、この辺りの話しが殆ど書かれていないんですよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿